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人生のシナリオ

『人間は、生まれるときに証文を書いてきているようなものである』

「出来事には必ず教えがある」という言葉があるように、
この人生の中で、悩んだり、迷ったり、苦しんだりした時、
この出来事は「自分に何を教えているのか」と考えてみることが大切です。
その際、自分の人生は、自分の魂が書いたシナリオ通りであると信じることができたならば、
心はとても楽になります。

自分の魂の書いたシナリオ通りであるなら、過去を悔やむこともない。未来を案ずることもない。
何故なら、自分の魂の成長のために、最良、最高、最適なシナリオを神様とご相談のうえ決めて、
この世に生まれてきたのですから。

そのように考えると、「死ぬ」ということも実は不幸ではないのです。
死ぬこともすべて、生まれる前に「自分が書いたシナリオ」なのです。
ですから、不運・不幸で死ぬのではなく、シナリオ通りに死んでいく。
死ぬのは、事故でも病気でも老衰でもなく、「寿命」しかないのです。

幼い子どもを亡くすというのは親にとってこれほど辛いことは無い。
出来ることなら自分が代わってやりたいと思うのが親心というものでしょう。
しかし、実はそれも、「子ども自身が生まれる前に書いてきたシナリオ」であり、
親も同様に、「子どもを先に逝かせる」というシナリオを書いて生まれてきたということになります。
残された親は悲しむのは当然なのですが、その悲しみを乗り越えられるかが重要なのですね。

亡くなった子どもは、悲しみだけでなく色々なものを親に与えにきてくれたのです。
悲しみの体験を通じて、その親は他の悩みや苦しみを抱える人たちの人生相談に乗ることができ、
優しく慰めることが出来るようになる。
そのような親になってもらうことこそが、亡くなった子どもの願いなのですね。

不幸にしか見えない事柄の中に、どれだけの恩寵があることか。
その苦悩や絶望が縁となって、神様の願いに気付かせていただき、そこから信心の道に進ませていただけるのです。

青い鳥

メーテルリンクの『青い鳥』というお話をご存じでしょうか。
貧しい家に育ったチルチルとミチルの兄妹が、数々の冒険の旅を経て、
結局どこに行っても捕まえることが出来なかった幸せの青い鳥は、
家に帰ってみたら、庭先で鳴いていたというものです。

童話はここで終わるのですが、原作にはその続きがありまして、
家にいたその青い鳥も結局逃げて、居なくなってしまいます。そこで話が終わります。

つまり、幸せというのは、自分の外の世界をいくら一生懸命探したところで結局見つからないものだということです。
これは大切な教えですね。

幸せになる方法とは、「あれがほしい、これがほしい」「あれが足りない、これが足りない」と言わないことです。
例えば、目が見えること、耳が聞こえること、自分の足で歩けること、自分の手で物が持てること、
食事ができること、家族や友人がいることなど、普段「あたりまえ」だと思っていることに感謝することができれば、
日常生活は「幸せ」に満ちていることに気がつくはずです。
何も起きない、普通で平凡な日常こそが、実は、「幸せ」の本質なのです。

「不幸せ」というのは、何かしら不足がある状態のことをいいます。
「自分には足りないものがある」と思い込んでいる状態のことです。
お金が足りない、モノが足りない、他人からの親切が足りない、
生きて行く中で足りないものを並べ始めたらキリがないくらいでしょう。
しかし、その不足を言っているものは自分にとって本当に足りないものなのか、ワガママを言っているだけなのか。
ここのところをよく考えなくてはなりません。

無いものへの不足ではなく、現在(いま)手元に有るものへの御礼を土台に生活を送っていく人を、
信者(信心生活者)というのです。
「こうでなければイヤだ」「どうしてもこうなってほしい」と思う執着から解放された時、
自分がどれだけ恵まれているかが分かり、そこから自然と手を掌わせるようになるのです。

夫婦は他人の寄り合い

『夫婦は他人の寄り合いである。
仲よくすれば一代安心に暮らすことができる。』

 
運勢というのは人が運んでくると言われますが、夫婦の仲がどれくらいよいか、
そこにどれほどの深さがあり、強さがあるかということで、
私たちの運勢の良し悪しが決まると言っても過言ではありません。

その夫婦の関係を教えられる話に、教育家である東井義雄先生と奥様とのエピソードがあります。
先生は檀家が9軒しかない日本で一番貧しいと言われるほど極貧の寺に生まれ、
大変な苦労を重ねられて教育者となり、数々の功績を残された方であります。
その先生がある方に足を揉んでもらった際、このように教えられたそうです。

「あなたは奥様の足の裏を揉まれたことがありますか。一度揉んで差し上げなさい。
その時は必ず、揉ませて頂きますという気持ちで、手を合わせてから揉むとよろしい」

先生はたいへん素直な方で、帰ってすぐ奥様に「足を出してくれないか」と頼みました。
何のことかと思いながら腹ばいになって出した奥様の足の裏を見て、先生は大変驚かれました。 
結婚三十八年目にして初めて見る我が妻の足の裏とは、
なんとまぁ、ひび割れだらけのゴツゴツした足の裏なのかと。
そして気付かされたのです。
もともと妻は町の寺の娘として生まれ、結婚した頃はきっと可愛らしい足の裏をしていたに違いない。
それが結婚して今日まで、山の中の貧しい寺で、炊事、洗濯、掃除と毎日毎日働き続けた為に
このような足の裏になったのだと。

自分はこれまで手を合わせたことがないばかりか、
考えもしなかったが、この足の裏に三十八年間ずっと支えられて来たのだと…。
そうして気が付くと、先生はいつの間にか、本気になって、奥様の足の裏に手を合わせていたそうです。
手を合わせるとは、相手を信じ、敬い、尊ぶことです。夫婦のような身近な関係にこそ、手を合わせていきましょう。
万事が良い調子となってくるはずですよ。

一途

仏道に「往生」という言葉がありますが、これは一日一日を大事にして生きる生き方のことです。
そして死ぬのは、神さま仏さまにお任せすればよい。
「花の命は短くて」という有名な言葉がありますが、それは人間の嘆きでしかありません。
坂村真民さんの『花』という詩に、このようにあります。

花には
散ったあとの
悲しみはない
ただ一途に咲いた
喜びが残るのだ


花は、自らの美しさを誇示しょうとして咲いているのではありません。
人間が見ていようと、見ていまいと、ただ懸命に、「花だから咲く」のです。
自分に与えられたいのちを、与えられた環境の中で、与えられた役割を精一杯、
ただひとすじに果たして、次の世代にいのちをつないでいくのです。

朝顔は朝に咲いて夕べにしぼみ、夕顔は夕方に咲いて夜明けにしぼむ。
でも、一生懸命に咲いたのですから、朝顔も夕顔も決して悲しんでいないでしょう。
咲くのが、朝顔、夕顔の喜びなのです。
私たちが花を見て美しいと感じるのも、その花の形や色などの見た目だけにあるのではなく、
自らの生命を全うし、ただ一生懸命に咲いている、そのひとすじの気持ちが私たちを感動させるのですね。

私たち人間にもまた、自らに与えられた生命を精一杯に喜び、全うする役割が与えられているのではないでしょうか。
今日一日、自らに与えられた仕事を精一杯に喜んでさせて頂けるかどうか。
自分の中から喜びを生み出す稽古こそが信心であります。人間にとって感謝にまさる生き甲斐はないのですから。
この自分の中から、どれだけの喜びが現れ出るか。
花も咲かせ、実も結ばせて、ただひとすじに咲き切ろうとするところに美しさが生まれるのです。

自らの敵は

『我よしと思う心を仇として
戦いて行け 日ごと夜ごとに』(安武松太郎師)


「自分が正しい」と思うことこそが、自らの敵である、という教えであります。
おそらく全ての人間が人に対して、心から愛し合い、信じ合い、
良い心持ちで付き合うことが出来るようになりたいと心の底では願っているのに、それがなかなか出来ない。
そして、その出来ない原因が、相手の悪いところにあると思うところから、色々な不平不足が心の中に生まれ、
また口からも出て来るのです。

しかし、「仲」というものは自分だけでつくるのではなく、また相手だけでつくるのでもない。
自分と相手との言わば「合作」なのですね。
そのように考えてみますと、仲が悪いということは、相手もさることながら、
自分にも少なからず原因がある、ということになります。

そもそも、不平とか不足とかいうものが起こるというのは、
自らの心のどこかに「自分は正しい」と思うところがあるから起こるのです。それこそが己の敵である、と。

深刻な人間関係の問題を解く道は唯一つ。
それは、自分自身の至らなさ、未熟さに気づいて、自ら詫びることなのです。
自分の手元に、こだわりがあったり、曲がったものがあるから、人間関係に行き詰まる。
人間の仲というのは不思議なもので、仲の良い者同士の間では、悪いところが不思議と出てこない。
出ても悪いと感じないのです。
それは、何も仲が良くなったから、急に相手が善人になったのではなく、
仲が悪くなったからといって、急に悪人になるわけではありません。
相手はそのままでありながら、仲さえよくなれば、悪く思えないようになるのです。ここに、人間の間柄の妙味がある。
ですから、人間というのは、そう単純に良し悪しなど言えないものである。このことをいつも心に留めておかなければなりません。
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