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客人の身として生きる

江戸初期に活躍された澤庵和尚が、人間の生き方について次のように遺しておられます。

「人間、この世にかりそめに来た客人であると思えば、この世の苦労は無くなる。
望み通りの食事が出てきたら、良い御馳走を頂いたと思って感謝する。
逆に望まぬような食事であっても、客人の身であると思えば、作ってくれた人を褒めて食べることが出来る。
夏の暑さも、冬の寒さも、客人の身であるから辛抱することができる。
家族、親族も同じ場所に来た相客だと思えば、仲良く暮らして気持ち良く別れを告げることができる」

さて、何故自らを客人だと思えば、腹を立てたり、不足に思ったりせずに過ごすことが出来るのか。
それは、相手に頼ろうとする心がこちらに無くなるからなのです。

お道の教えに、このようにあります。
『人の心は移り変わりやすいものである。その、人を頼りにするから、
腹を立てたり物事を苦にしたりすることになる。人に向かう心を神に向けよ。』


頼り合うことが、本当に頼りになればそれでよいのですが、
「頼ろう」とするということと、「頼りになる」ということは全くもって違うのです。
信じる心(信心)とは、頼ろうとする心(依頼心)ではありません。
信じるということは、相手にこちらの思うように動いてもらおうとするのではなく、
むしろこちらが相手の思うように動きたいと願うことなのです。

本当の夫婦関係、本当の友人関係というものも、お互いに頼ろうとするのではなく、
こちらから相手の頼りになっていきたいと願うものです。
そういう人間同士が一緒に生活をして、友人となり、夫婦となり、親子となった時に初めて、
それが本当に頼りになる関係となるのです。

自らは客人として、人を頼りにすることなく、神様とともに人のお役に立たせて頂けるように手を掌せましょう。
澤庵和尚が「この世に苦労は無くなる」と言ったことは、決して大袈裟なことではありませんから。
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