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後ろ祈念

このお道の信心には「後ろ祈念」という言葉があります。

その名の通り、誰かの背中を祈らせて頂くこと。

学校へ行く我が子、会社へ行く夫の後ろ姿に合掌し、

お礼を申して無事を願うということであります。


合掌と言えば両手を合わせて頭を下げる。

形の上ではただそれだけのことでありますが、

単に社交で頭を下げる低頭や、手を握り合う握手とは違い、

相手の地位や身分を尊敬するのではありません。


そこに神様を拝む心、有り難いと感じる心があってはじめて合掌となる。

人の背中に合掌するということも、相手の中におられる神様を拝むことに他なりません。


「どうぞ、あなたの中の神様がお働き下さり、今日一日、幸せに過ごせますように」

と念じて、両手を合わせる。

それが合掌するということなのです。


そのようにして、人の背中に手を合わせることが出来るようになると、

だんだんと自分自身も有り難い心持ちになってまいります。


何が有り難いかと言いますと、自分も又同じように誰かに祈られてここまで来たのだ、

ということが分かってくる。

その祈りの中で「生かされて生きている」ことが実感出来るようになる。

そのことが大変有り難いのです。


お道の教えにこのようにあります。

『神に会おうと思えば、庭の外へ出て見よ。空が神、下が神。』

「神様を信じよ」と言われても信じるのは大変難しいことでしょう。

なぜ信じられないかと言えば、目には見えないものだからです。

目に見えないものは、

いくら人から説明されてもやはり見えないものですから、疑えばキリがありません。


しかし、この世の実際は、目に見えないものが、

目に見えるものを支えています。

美しく咲く花も、目には見えない地の下の根が咲かせているのです。


たとえ目には見えなくとも、私たちを助け、手を引いてくれる存在というのは、

実は私たちの周囲にたくさん在るのではないでしょうか。


祈りの中で生かさせて生きている。

私たちはその祈りに気付いていないだけなのです。
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