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人間の喜びとは

ある雑誌の中で、中学校の教師が生徒との次のようなやり取りを載せておられました。

「先生、勉強って何でしないといけないのですか? 
 お母さんが勉強しろ、勉強しろってうるさいんです」

「そりゃ、勉強しないと、良い学校に入れないよ」

「良い学校へ入って、何をするんですか?」

「そりゃ、卒業して立派な社会人になるんだよ」

「立派な社会人って、何ですか?」

「そりゃ、立派な家に住んで、幸せになるんだよ」

「つまり生活を楽しむってことでしょう」

「うん、まぁそういうことになるね」

「そしたら僕、今でも勉強しない方が生活楽しいから、勉強はしません」

生徒からこのように言われて、その教師は返事が出来なかったとありました。
さて、皆様でしたらこの学生にどのような言葉をかけられるでしょうか。

私はこのお話を読ませて頂いて、
はて、人間の喜びとは、自分が豊かな生活を送り、
楽しむことにあるのだろうかということを思わせて頂きました。

考えてみますと、私たちは生まれてから今日に至るまでに何度、
皆から「おめでとう」と言われてきたことでしょうか。
生まれた時、本人は何も知らないのに、皆がおめでとうと喜んでくれる。
小学校へ入る時もおめでとう、卒業する時もおめでとうと喜んでくれる。
中学校の時、高校の時、結婚する時も同じです。皆、おめでとうと喜んでくれる。

このように「おめでとう」というのは、自分一人だけのものではないのです。
自分の喜びが、自分だけのものでなく他人の喜びとなったときに皆が喜び合う。
それが、めでたいということであり、人間の喜びは実はここにあるのです。

人のお世話になって生きているのが人間ですから、
人のお役に立つ為、人の喜びの為に人は勉強するのです。
そして自分に恵まれた力を最大限発揮し、より人のお役に立つ為に、
自分にとってより良い学校、より良い会社に入らせて頂くのです。
人間の喜びとは決して自分だけのものではありません。
真に教養のある人とは、自分の喜びを他人に分けてあげられる人のことを言うのです。

ことの葉

平成二十一年に百一歳で亡くなられた臨済宗の禅僧、
松原泰道師は、『言葉は心の足音』と説かれていました。
思わずハッとされられる言葉ですよね。

私自身のことで考えてみましても、
心が乱れている時には自然と言葉も乱れていることに気付かされます。
怒っている時やイライラしている時などには乱暴な言葉を使い、また乱暴な口調になっている。
また逆に、嬉しい時や楽しい時には自然と柔和な言葉、柔和な口調となっている。
そのように自分自身の感情が言葉として音となって表れるので、
松原師は「心の足音」と説かれたのでしょう。

自分自身の心というのは、はっきりとは見えず聞こえず、
それがゆえに見失いやすいものですが、心の足音、自らの言葉であれば、
しっかりと我が耳に聞くことが出来るものです。

かつて日本は「言霊の幸わう国」と呼ばれていました。
「言霊」とは言葉に宿る霊(たましい)の働きのことです。
言葉とは「ことの葉」、葉はものを包むものですから、
言葉という風呂敷に、自分の一番綺麗な霊(たましい)を包んで、
人に差し上げるのが本来の姿なのですね。
そうしてはじめて言葉を渡した者も、言葉を受け取った者も喜び幸わう。
ともに幸せになれるのです。

本当に良い言葉を出すには、その心掛けで毎日やって行かねばなりません。
毎朝の「おはよう」から信心が始まるのです。
これまで言ったことのない「おはよう」の言葉を、
親に対し、妻に対し、子どもに対し、心掛けていく。そこから一日の信心が始まるのです。
その信心から出る言葉の一つひとつが、私たちの生活を幸わうものにしていく。
そこに神様がお働き下さるのです。

自分だけの為ではありません。
良い言葉は良い言葉を生んで来るものですから、周囲の人々をも助けることに繋がっていくのです。
普段何気なく使っている言葉の中に、どれだけの愛と祈りを込められるか。
そこのところを、共々に取り組ませて頂きたいと願います。

わたしがわたしになるために

相田みつをさんの詩にこのようにあります。

この世は
わたしがわたしになるところ
あなたがあなたになるところ

「出来事には必ず教えがある」と言われるように、この人生の中で、
悩んだり、迷ったり、苦しんだりした時、この出来事は「自分に何を教えているのか」と考えてみることが大切です。
わたしがわたしになるために、あなたがあなたになるために、その悩みや迷い、
苦しみはどうしても必要なものである。そのように頂いてみてはいかがでしょうか。

お道の教えには、このようにあります。
『神は、人間を救い助けてやろうと思っておられ、このほかには何もないのであるから、
人の身の上にけっして無駄事はなされない。信心しているがよい。みな末のおかげになる。』


自分の人生は、自分の魂が書いたシナリオ通りだ
と信じることができたならば、心はとても楽になります。
自分の魂の書いたシナリオ通りであるなら、過去を悔やむこともない。未来を案ずることもない。
何故なら、自分の魂の成長のために、最良、最高、最適なシナリオを、
神様と相談のうえ決めて、生まれてきたのですから。

そして、その悩みや迷い、苦しみの中にある教えをしっかりと頂いたならば、
出来事に対して「ありがとうございます」と感謝することもできるようになるでしょう。
その悩みや迷い、苦しみが縁となって、わたしが理想のわたしになることが出来、
あなたが理想のあなたになることが出来るのです。

出来事だけではありません。恩人というのも、なにも自分にとって感謝すべき人、
尊敬すべき人に限ったことではありません。反面教師もまた恩人。
自分の魂がシナリオに描いた、重要な登場人物なのです。無駄事なんて決してありません。

信心する者としない者

『厄日に風が吹いても倒れさえせねば、吹かなかったと同じであろう。
信心していれば、どこにどのような風が吹いておろうとも、吹く風に時を嫌わして下さる。
たとえ風が当たっても、おかげの風にして下さる。
ご信心さえしていれば、厄年も無常の風も恐れることはない。
厄年がかえっておかげの年になる。』


「自分には、取り立てて心配な事は何も無い」と言われる方がおられますが、
どんな人でも突き詰めて考えてみた時に、「これでもう安心だ」と言い切れるものなど、実は何一つ無いのですね。
健康のこと、経済のこと、人間関係のこと、家族のこと…。
どれ一つをとってみても、これでもう心配はいらないと保証し得るものなど何もありません。 

「何も言うことが無い」というのも、言ってしまえば、
今はたまたま異常な事態に出逢っていないというだけのことであって、
一度異常な事態が起きてくれば、その苦しみを背負って生きていかねばなりません。

「無常の風」とは、諸行無常という仏道の教えです。
一切の形あるものは、常に変化していく。
風が花を散らすように、人間の命も無常が奪い取る。
無常の風は時の良し悪しなど待ってはくれません。
そのように、元来、人間はわが身がわが自由になるものでないのですね。

しかし、そのような過酷な現実に対しても、
「時」の流れの中に神様の計らい(ご時節)があると説いているのです。
ご時節のお繰り合わせを頂いたら、「無常の風は時をきらわぬ(時を選ばない)」と嘆くことはない。
この世がたとえ諸行無常であっても、人間を生かし育んでくださっておられる
親神様のおかげを受けて生きるという、人間の依るべき根っこをはっきりと掴んでいれば安心なのです。
「信心する者とせぬ者とでは、親のある子とない子ほど違う」
という教えも、そのような神様のお働きを指しているのです。

人間の真

作家で詩人の高見順さんの晩年の話です。
食道がんのために病床に横たわっていた時、ふと窓の外を見ると、
激しい風雨のなかを少年が新聞を配達している姿が見えた。
その姿に胸を揺さぶられ、次の詩を書かれたそうです。

なにかをおれも配達しているつもりで
今日まで生きてきたのだが
人びとの心になにかを配達するのが
おれの仕事なのだが
この少年のようにひたむきに
おれはなにを配達しているだろうか

 
ひたむきな新聞配達の少年の姿が晩年の作家魂に火を灯したのです。
私たちの心に火をつけ、生きる力を与えるもの。
それは、決して見た目や才能ではありません。
よいことでも、わるいことでも、人間が重大なことにぶつかって、
その人の本気が出ている時というのは、人を惹きつける力がある。
そこに人間の真(まこと)、本体が現れ出ているからです。

毎日を本気で生きていこうとするならば、感謝を中心に置かなくては続きません。
人間にとって感謝にまさる生き甲斐はないのです。
地位があっても、金持ちであっても、感謝できなければ決して幸福とはいえません。
今日一日、自らに与えられた仕事を精一杯に喜んでさせて頂けるかどうか。
後で振り返って、今日一日よかったなぁと生き甲斐を感じ、幸せを思うかどうかが一番肝心なことであります。

火は自身が暖かいばかりでなく、周囲のものまで暖かくします。
自身が明るいとともに、周囲のものまで明るくするのです。
人も同様に、自身が感謝で本気の毎日を送るなら、
その周囲にもそのような人や出来事が増えていくことになる。
それが道にかなうということです。
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